今年も縁起良く!

とき

新年を迎えた最初の1日。どこか身が引き締まる空気を感じます。
除夜の鐘、二年参りと夜中に神社に参拝される方もいますが、日中に初詣という方も多いのでは?
今年のお正月は宝徳山稲荷大社の「元旦祭」に参加してみました。
特別に許可をもらって、巫女さんたちの舞や行事の様子も撮影してきました!

可憐な乙女舞

元旦祭は朝9時から始まります。1回だけの祭祀ではなく、ご祈願は夕方まで何度か行われているので、自分の都合に合わせて参加できるのがうれしいですよね。
4人の巫女さんたちによる「豊栄舞」にて祭祀はスタートします。この「豊栄舞」は別名「乙女舞」と呼ばれているそうです。確かに初々しく可憐な雰囲気が、年が明けたばかりの雰囲気にぴったりという印象を受けました。

太鼓をドン!

舞の後は、太鼓を叩きます。舞をお納めして、太鼓の音を響かせることで、神様をお呼びするのだとか。この太鼓の重低音は何度聞いても「これから始まる」という雰囲気が伝わってきてぴしりと背筋が伸びるような気持ちになります。

思わず見とれる神楽舞

祭祀は滞りなく進みます。「祝詞奏上」で「戊戌(つちのえいぬ)の年、改まり」という言葉を聞いたときに「ああ、新年を迎えたんだな」ということを強く感じました。
太鼓の音と同じくらい心が引き締まるのが、お祓いのひとときです。頭を下げるように指示があり、静まりかえった空間に「ふぁさ、ふぁさ」と大麻(おおぬさ)の音が聞こえると、ごく自然に神妙な心持ちになってくるから不思議です。

その後、個人的にこの日いちばんのクライマックスと感じた「迎神舞」が行われました。
緑の衣に、蝶のような羽をつけて巫女さんたちが舞う様子には、ただただ見とれるばかりでした。

初春に縁起の良いものを

祭祀終了後には、参加者にはお酒(御神酒)など縁起物が振る舞われます。
健康を意味する、黒豆・あたりめ・昆布、祝い肴として知られる煮干しなど、正月らしいものがたくさん。

本殿入り口付近では、干支土鈴、熊手や鏑矢(かぶらや)も売られていました。熊手はもともとは落ち葉をかき集める道具でしたが、それにかけて「運やお金をかき集める」縁起物となったとされています。もうひとつの鏑矢は、あの「古事記」に「鳴りかぶら」という名前で登場するほど起源の古いもので、音が鳴ることから魔を払ったり、清めたりという効果があったとも言われています。お買い上げの人がいるたびに、景気よい拍手が鳴り響いていたのが印象的でした。
一年の計は元旦にあり、といいますが、お正月を縁起のよいものに触れて過ごしたおかげで、何だか今年1年間のご利益をいただけたような、そんなラッキーな気分になれました。

元旦祭

1月1日 午前9時から(夕方まで複数回開催)

http://www.houtoku.or.jp/event/ninen/

おすすめ記事